Analytics kpi
プロダクトのKPI設計・計測計画・A/Bテスト設計を行うスキル。「何を測るか決まっていない」「計測を後付けしてしまった」「データはあるが意思決定に使えていない」と感じたときに使う。From its SKILL.md
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SKILL.md
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データ分析・KPI設計
目的
プロダクトが届けている価値を数値で把握し、意思決定の質を上げる。 計測設計・実装・ダッシュボード・A/Bテストを一気通貫でカバーする。
使うタイミング
- 新機能リリース前に「何を計測すべきか」を整理したい
- KPIが多すぎて何を見ればいいか分からない
- 「使われているか分からない」まま開発が続いている
- A/Bテストを始めたいが設計方法が不明
- データはあるが意思決定に活かせていない
進め方
-
北極星指標(NSM)を1つ決める プロダクトがユーザーに届けている核心的価値を最もよく表す指標を1つ選ぶ。 売上・収益は遅行指標なので北極星には使わない。 例: 週次アクティブ作成者数(創作ツール)、週次学習完了セッション数(EdTech)
-
KPIツリーを構築する 北極星を構成要素に分解し、施策との紐付けを可視化する。 例:
WAU = 新規ユーザー数 × 活性化率 + 既存ユーザー数 × 継続率各施策が「どの枝を動かすか」を明示する。 -
AARRRファネルと対応させる [[growth-launch]] のAARRRファネルと照合し、どのステージに注力するかを決める。 ファネル分析で離脱ポイントを特定し、リテンションカーブでプロダクトの健全性を把握する。
-
イベント設計を先に行う 実装前に計測計画書(後述テンプレート参照)を作成する。 命名規約・プロパティ・発火タイミングを合意してから開発に入る。
-
実装をリリースと同時に行う 後付けすると初期データが永遠に欠ける。 発火検証をテストに含め([[testing]])、QAで計測の正確性を担保する。
-
ダッシュボードを「意思決定が変わる枚数」に絞る バニティメトリクス(累計登録数・累計PVなど必ず増える数字)は外す。 週次レビューで「このデータを見て何をするか」を言えないチャートは削除する。
-
A/Bテストを設計・判定する 仮説→サンプルサイズと期間の事前設定→実行→判定の順に進める。 トラフィックが不足する場合は無理せず定性調査([[ux-research]])で代替する。
-
プライバシーを確認する 同意管理を実装し、PII(メールアドレス・氏名等)をイベントプロパティに含めない。 [[legal-compliance]] および [[security]] のチェックを通す。
設計の要点
KPI設計
- 北極星指標は「ユーザーが価値を受け取った瞬間」を捉える指標を選ぶ
- KPIは少数精鋭。チームが毎週暗記できる数(5つ以下)に絞る
- 先行指標(Leading)と遅行指標(Lagging)を意識して混在させる
- コホート分析でセグメント別のリテンションカーブを描き、製品の健全性を評価する
イベント設計
- 命名規約は
object_action形式で統一する 例:content_created、onboarding_completed、payment_initiated - プロパティはフィルタ・集計に必要なものだけ定義する。「とりあえず全部」は分析時に使えないデータの山になる
- 1イベントに複数の意味を持たせない。
button_clickedにtype属性を詰め込まず、signup_button_clickedのように意味を名前に含める - スキーマ変更はバージョン管理し、旧プロパティを消す際は移行期間を設ける
A/Bテスト
- 仮説: 「この変更で指標Xが Y% 向上する」と定量化して書く
- 事前にサンプルサイズ計算(検出力80%以上、有意水準5%)と期間を決める
- 期間途中で結果を見て止めない(p-hacking)。判定日を守る
- 複数バリアントを同時に走らせる場合はボンフェローニ補正を適用する
- MAU/DAUが少ない初期プロダクトはA/Bテストに必要なサンプルが集まらない。定性調査で仮説検証を優先する
成果物テンプレート
# 計測計画書
## 北極星指標
- 指標名:
- 定義(分子/分母):
- 計測ツール・テーブル名:
- 現在値 / 目標値 / 期限:
## KPIツリー
北極星指標
├── 新規貢献
│ ├── 新規登録数
│ └── 活性化率(初回コア体験完了率)
└── 継続貢献
├── WAUリテンション率
└── 機能別エンゲージメント率
## イベント定義表
| イベント名 | 発火タイミング | 主要プロパティ | 関連KPI |
|----------------------|----------------------------|---------------------------------------|-----------------|
| content_created | 投稿ボタン押下・保存完了時 | content_type, char_count, is_first | 北極星(WAC) |
| onboarding_completed | チュートリアル最終ステップ | duration_sec, steps_skipped | 活性化率 |
| session_started | アプリフォアグラウンド移行 | platform, is_returning | DAU/WAU |
| payment_initiated | 決済フロー開始 | plan_id, source_screen | 収益(遅行) |
## ダッシュボード構成
| チャート名 | 指標 | 更新頻度 | 意思決定例 |
|------------------------|-------------------------|----------|------------------------------|
| 週次NSMトレンド | WAC(週次アクティブ作成) | 週次 | 施策の効果判定 |
| AARRRファネル | 各ステージ転換率 | 週次 | 優先施策ステージの特定 |
| コホート別リテンション | N週リテンション率 | 月次 | プロダクト改善の優先順位 |
| A/Bテスト進捗 | 各バリアント指標 | 日次 | テスト終了・判定判断 |
## レビュー周期
- 日次: アラート確認(異常値・計測断絶)
- 週次: NSM・ファネル・進行中A/Bテスト
- 月次: コホート分析・KPIツリー全体レビュー・指標の見直し
チェックリスト
- 北極星指標が1つ決まっており、チーム全員が説明できる
- KPIツリーで北極星の構成要素が分解されている
- 各施策がKPIツリーのどの枝を動かすか明示されている
- イベント命名規約が文書化されている
- 計測計画書がリリース前にレビューされている
- 発火検証がテストスイートに含まれている
- PIIをイベントプロパティに含めていない
- ダッシュボードのチャートごとに「何を意思決定するか」が書かれている
- A/Bテストのサンプルサイズと期間が事前に計算されている
- バニティメトリクスがメインダッシュボードから除外されている
アンチパターン
- 計測なしリリース: 「使われているか分からない」状態で開発が続く。リリースと同時に計測を実装する
- バニティ指標での自己満足: 累計登録者数・累計PVは必ず増える。活性化率・リテンション率など割り算の指標を重視する
- p-hacking: 有意差が出るまでA/Bテストを延長する行為。判定日を事前に設定し守る
- イベント名のバラバラ命名:
ButtonClick、button_click、btn_clickedが混在して集計不能になる。命名規約を先に決める - データを見るだけで動かない: ダッシュボードを眺めるだけで施策に繋げない。毎回「このデータで何をするか」をアジェンダに含める
- 計測の後付け: 初期データが欠けるだけでなく、「今さら直せない」技術的負債になる
- 過剰なイベント定義: 「とりあえず全部計測」はノイズが多くて使えないデータの山になる。計測目的から逆算して設計する
モデル委譲ガイド
共通原則は [[orchestration]] を参照。
| 役割 | 担当タスク |
|---|---|
| 司令塔(メインモデル) | 北極星指標の選定・KPIツリーの構造判断・計測計画書の最終レビュー・施策とKPIの紐付け確認 |
| Opus相当 | A/Bテスト設計のレビュー・統計的解釈(サンプルサイズ計算・有意水準・検出力)・コホート分析の解釈 |
| Sonnet相当 | イベント定義表の作成・計測実装コードの生成・ダッシュボード構築・計測計画書ドラフト作成 |
| Haiku相当 | 既存計測の棚卸し(現在のイベント一覧抽出・命名揺れの検出)・プロパティ一覧の整理 |
関連スキル
- [[orchestration]] - マルチモデル連携の共通原則
- [[growth-launch]] - AARRRファネル・グロース施策との接続
- [[ux-research]] - 定量計測を補完する定性調査
- [[testing]] - 計測実装の発火検証をテストに含める方法
- [[legal-compliance]] - 同意管理・プライバシー法令対応
- [[security]] - PIIの取り扱い・データセキュリティ
- [[mvp-development]] - MVP段階での最小限の計測設計
- [[requirements-definition]] - KPIを要件定義と連携させる
- [[monitoring-operations]] - 本番環境での計測監視・アラート設定
- [[database-design]] - 分析用データモデルの設計
What ships with it
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